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  • 良いデジタル家電は、元の生活に戻れなくする

    良いデジタル家電は、元の生活に戻れなくする


    ソファから見たスイッチは、やけに遠い

    ソファに座ったあとで、照明のスイッチが遠い。
    遠すぎて、広さだけは豪邸に感じちゃう。ワンルームなのに。

    悲しいことに、リモコンはない。
    いや、あるはずなのに、ない。あるはず、な・の・にっ。

    小さなデジタル家電が恋しくなるのは、だいたいこういう情けない場面だ。

    生活を大きく変えない。でも戻りにくい

    スマートプラグ、ミニ扇風機、スマートライト、Bluetoothトラッカー、卓上加湿器。
    どれも生活を大きく変える顔をしていない。
    でも、一度生活に取り入れると戻りにくい。

    事実、生活を楽にしてくれる。
    怠惰にさせるともいえるけど。

    スマートプラグは、人の腰を守る道具だ

    スマートプラグは、家電というより、人の腰を守る道具に近い。

    寝る前に立たなくていい。
    外出前に「あれ消したっけ」と思う回数を減らせる。

    もちろん、使える家電や電力の条件はある。
    何でもつなげばいいわけではない。
    最初の一歩は面倒でスマートじゃない。そして、そこを雑にすると便利さに到達しない。

    スマートライトは、夜のムードメーカー

    スマートライトも同じだ。

    部屋の雰囲気が変わる、というより、夜の切り替えが少し楽になる。
    明るさを落とす。
    色を変える。
    寝る前に眩しすぎる白い光を避ける。

    たぶん人生は変わらない。
    でも、夜の機嫌は少し変わる。そういう小さい勝ちでいい。

    最先端も、壁スイッチに負ける夜がある

    意外と聞くのがこういう声。
    「アプリで操作できて便利」と書いた数行下に「でも結局スイッチ押したほうが早い」と書いてあるの。

    実際、疲れちゃって、もしくは飲みすぎちゃって。
    何をするのもめんどくさい夜ってあるものね。

    最先端テクノロジーも、廊下の壁スイッチに負ける。
    声を出すのがうざくてリモコンを探したりさ。

    話を戻すと、重要なのは高機能かどうかじゃなくて。
    自分の生活にアプリ操作や音声操作が自然に入るかどうか。

    スマホでライトを消すために、今度はスマホを探す生活が始まる。
    スマート家電を買っても、ユーザーまでスマートにならないからさ。

    トラッカーや卓上家電は、管理の手間まで見る

    エアタグ類、つまりBluetoothトラッカーは、鍵や財布をよく探す人には助けになる。ありがたい。
    でも、裏切るんだ、この子。
    電池交換や対応機種、音量、位置情報の扱いなんかでね。

    それに、なくし物対策は、道具だけで完結しない。
    置き場所を決めることとセットで、やっと働く。

    ミニ扇風機や卓上加湿器は、見た目以上に置き場所が大事。
    机の上に置くなら、音、風の向き、水の補充、倒れにくさ。
    USB給電ならケーブルの逃げ場。

    ここを見ないと、便利どころか、机上の障害物になっちゃう。
    見た目は便利なのよ、カタログ写真的には優等生。
    現実の机は違う。だって、そもそも片付いてないところに新人が加わるんだよ。

    小さな脇役がうまいと、生活は少し楽になる

    小さなデジタル家電は、生活を変える主役じゃない。
    絶対的に脇役だ。

    だけど脇役がうまく働くと、リモコンを探す時間、立ち上がる回数、消し忘れの不安が少し減る。
    地味。かなり地味。
    でも、その地味さを毎日食べているのが生活なのよね。

    もちろん、脇役がヘボだと最悪な日々になる。
    映画でさ、バイプレーヤーが下手くそだと名優も食われるじゃない。

    レコちゃんの探し方メモ

    小さなデジタル家電を見るなら、まず「何を減らしたいか」を想像しよう。
    立つ回数なのか、探す時間なのか、消し忘れの不安なのか、机まわりの不快感なのか。

    次に、設定の手間、アプリの使いやすさ、対応機種、電源、音、サイズを見る。
    便利さに目が行って、ネガティブ要素が見えなくなっちゃう人、多すぎだ。
    見た目だけで選んだ子は後悔しがちだぞ。管理の手間はあなどれない。

    家電程度で人生は変わらない。
    でも、リモコンを探す時間は少し減る。そういう勝利もある。