金曜の夜。
映画でも観るかと思う。
テレビで再生すれば、それで用は済む。Netflixやアマプラでいい。タブレットなら布団へ持ち込める。スマホなら、途中で別の画面を見始めるところまで含めて、いつもの夜だ。
でも、たまには少し大きく映したい。
部屋を暗くする。飲み物を置く。
壁と壁の前の物どもを片付ける。 一本の映画を見るためだけに、いつもの部屋を少し変える。
そこでプロジェクターを検索する。
小さい。明るい。天井にも映る。部屋が映画館になる。
商品写真の部屋には、広い白壁がある。
現実の壁には、棚、時計、エアコン、コンセント、昔貼ったフックがある。
プロジェクターより先に、壁を見る必要があるんだよね。
まず、映せる長方形があるか
白い壁でなくても映像は見られる。ただ、壁の色や模様、凹凸は画面の見え方へ影響する。
重要なのは、部屋に「何もない長方形」があるか。
大きく映したいなら、その分だけ投影面がいる。壁の前に家具があれば、映像の下半分を棚が受け止める。生活感の出演である。
一度、夜に部屋を暗くし、壁を眺めてみる。
どの位置へ映すのか。
座る場所から見やすいか。
人の頭や家具が光を遮らないか。
プロジェクターを置く台があるか。
白いシーツや簡易スクリーンで試す方法もある。ただし、毎回張る作業が苦にならないかは別の話。
巻き取り式や自立式のスクリーンは投影面を作りやすいが、収納場所も必要になる。画面が消えても、スクリーン本体は部屋に残る。
昼の部屋と、夜の部屋は別物
プロジェクターは、部屋の明るさによって使い勝手が変わる。
夜に照明を落として観るのか。昼間にも使いたいのか。カーテンからどの程度光が入るのか。遮光カーテンを追加すれば暗くしやすくなるが、映画のためだけに窓まわりを変える必要があるかは考えたい。
月に一度、夜だけ上映するなら、今のカーテンで足りるかもしれない。昼間に家族で使うなら、部屋側の光対策が重要になる。
明るさの数値だけで「昼でもきれい」と決めるのは危ない。表記方法や使用環境は商品によって違う。
数字を見る前に、自分が映画を観る時間を見る。
映画館ごっこは、部屋を暗くできる夜の方が話が早い。
音は、画面より壁を越えやすい
映像が大きくなると、音も少し強くしたくなる。
本体スピーカーで足りる人もいれば、外部スピーカーが欲しくなる人もいる。そこで見たいのは、音質だけではない。
誰と観るのか。
何時に観るのか。
隣室や近隣へどの程度響くのか。
スピーカーをどこへ置くのか。
大きな音が出せない部屋なら、手元に近い小型スピーカーやヘッドホンの方が使いやすいこともある。
二人以上で観るときは、座る場所によって聞こえ方が変わる。映像だけ壁へ大きく出して、音が片側の机から鳴っていると、少しだけ会議室になる。
一人暮らしならヘッドフォンという選択肢を選ぼう。映画館らしさを作るために、近所との関係までサスペンスにしなくていい。
一度、買わずに部屋を測る
プロジェクターを選ぶ前に、置きたい場所と壁までの距離を測る。
欲しい画面サイズを出すために、どの程度の投影距離が必要なのか。正面に置けない場合、補正機能で対応できる範囲なのか。
さらに、電源と接続機器の位置も見る。
電源コードは届くか。
再生機器は何を使うか。
無線接続に対応しているか。
必要なケーブルを床へ横断させずに済むか。
延長コードやスタンド、ケーブル整理用品は、プロジェクターを買ってから増えやすい。
本体は小さくても、上映一式は少しずつ領土を広げる。
収納場所も先に決めたい。毎回箱へ戻すのか、棚へ置いたままにするのか。天井へ固定するなら、簡単には撤収できない。
商品写真には映らないが、設置と片付けも上映時間の一部である。
テレビのまんまでいい時もある
プロジェクターは、再生までに少し手間がかかる。
本体を出す。
電源をつなぐ。
画面を合わせる。
部屋を暗くする。
この準備がイベントになる人には合う。
反対に、帰宅してすぐ映像を流したい人には、テレビやタブレットの方が使いやすい。明るい部屋で短い動画を見ることが多いなら、大画面より起動の速さが大事になる。
映画館ごっこは、毎日やらなくていい。
月に一度、一本をちゃんと観る。友人が来た夜だけ使う。休日の午後を上映日にする。
その程度の頻度でも、準備を楽しめるなら道具の意味はある。
まずは壁と距離を測り、手持ちのシーツや白い面で投影場所を想像してみる。部屋側の条件が見えてから、本体を探せばいい。
上映が終わったら、部屋を元へ戻す
映画が終わる。
照明をつける。
飲み物を片付ける。
プロジェクターを棚へ戻す。
コードをまとめる。
余韻は残ってもいい。
ケーブルの遺跡は残さない。
それで閉館だ。

レコちゃんの探し方メモ
プロジェクターを見るなら、まず壁を見る。
映せる長方形があるか、投影距離を取れるか、普段映画を見る時間に部屋を暗くできるか。
次に、再生機器との接続、音の出し方、電源、置き台、ケーブル、使わない日の収納を見る。
本体を買う前に、壁と距離を測り、座る場所まで決めてみる。準備が面倒ならテレビのままでもいい。映画館ごっこは、閉館作業まで楽しめる部屋で開けばいい。
